心のはたらき

1.触 感覚器官(眼耳鼻舌身意)のこと
 
眼-色 色形    視覚
耳-聲 音     聴覚
鼻-香 香り    嗅覚
舌-味 味     味覚
身-触 硬さ、熱さ 触覚
意-法 概念    思考、意識(心と呼んでいる、私と思っていたりもする)ありとあらゆるものを認識の対象にしている。

2.受 感覚(感じること、受け取ること)のこと
何に受が生じるかはその人の興味によって違う。頭の色々な考えが浮かんでも、ある一つの概念だけ受け取って喜んだり、苦しんだりする。受により感覚は「楽」「苦」「不苦不楽」の三種類。
受に基づいて渇愛がある。渇愛とは五感に刺激を与えたい欲、生存欲、破壊欲。
人は、感じたものを認識します。認識があるから「私は知った」ということに自動的になります。感じる働きから「私」という考え方が出てきます。感じているから「私がいる」となる。
私と思っているのは、瞬間、瞬間、生滅していく無数の「受(感覚)」の流れに過ぎないということ。そして、その無数の受(感覚)からくる束縛を無くすことで平安がある。

3.想 
対象を認識するために他のものと区別する働き。「これはこういうものだ」と概念をつくり区別する。自分が興味のあるものにはより多くの想をつくる。想が生まれないと受が生じない。
概念、知識、記憶などはすべて「想」の塊。概念や知識、記憶などによっても「私がいる」と錯覚している。

4.志
行動を起こさせる機能。「○○をしよう」と行動する、行動の動機付けのような働き。意志。
目を開けて、自然と何かを見た時でさえ「見よう」という衝動があってわずかな意志が働いている。意識して「見よう」とすれば、かなりの「志(意志)」が働く。

5.一境性
対象に集中する働き。一境性は心が絶えず走り回っても、その瞬間、瞬間、見るものや、聞くもの、考えるものに一瞬集中するというもの。一境性が強くなると集中力になる。一境性は認識しようとする瞬間に、自分が認識しようとする側面に心所(心の働き)を統一させます。同じものでも何に集中したかによって見え方が変わります。
一境性をパワーアップするには、瞑想やスポーツに励むこと。一境性が育つことで気づきを入れることができるようになる。

6.命根
心の生じては滅しての繰り返しをしているので、この瞬間的な「生きる」という働き。
花を見ているときには、花を見る心が生じ、それはすぐに死んで、次の新しい心が生じます。

7.作意
作意は認識対象に心を作動させるエネルギーです。情報を処理することです。「なんだろう、なんだろう」と心を向けるような働きのこと。一般的な集中力というのは一境性の強い集中ではなく、作意を同じ対象に働き続けることが多い。作意をコントロールすると、認識対象を自分で決められるようになる。作意を自由にコントロールするには「精進」「念」の心所を育てること。精進は「こうしよう」と決めてその方向にがんばること。念は「今、ここ」に目覚めていること。

2020年08月01日