自分の置かれている世界と作り上げた自分に対して責任を持つことで、低位マインドが作り出す世界から抜けられます。自分が創造元（創造主）であることを認めることから始まります。はじめは自分が世界（物質界での現象）を作っているとは認められないでしょうが、冷静に観察し、マインドと現象を照合すれば理解できます。
責任
責任に対する恐怖がある場合、罪を背負い、罰を受けるという思いこみがあります。責任を持っても、そこに罰せられる罪はありません。誰かの責任を負うわけでもありません。罪とか罰とか与えようとするのは、自分が自分の内的世界に存在させた裁判官です。罪人としての自分と裁判官の二人を存在させている。この二人を存在させたもう一人がいる。この一人が思考（マインド）です。思考の一人芝居です。罪や罰を受ける人も与える人も自分で思考（マインド）を使って内的世界に作っています。罪も罰もないから恐れずにマインドの選択に責任を持つ。責任を持つというのは、今までの自分の意識内の行動を認め、改めようという気持ちを持って行動を変えることです。
コンプレックス
行動に対しての評価に対する恐れがコンプレックスです。コンプレックスは、劣等感、虚栄心として現れます。ここでも、行動した人（従者）、裁判官（支配者）、二人を存在させた人（マインド）の三人がいます。行動した人（従者）は、裁判官（支配者）の裁定により「人よりできない（失敗）」は劣等感、「人よりできる（成功）」は虚栄心となります。劣等感は防御型（被害者型）となり、虚栄心は攻撃型（加害者型）となります。虚栄心の裏には、劣等感があり、劣等感の裏には虚栄心があります。両者は、「責任」を武器として戦います（責任の擦り付け合い）。行動する人は、ある時には劣等感、またある時には、虚栄心を持ちます。マインドが作り出した世界が、物質界の家庭や社会での人間関係に現れています。自分に劣等感がある時には、虚栄心のある人（裁判官）が現れ善人（救世主）なら憐れむ、攻撃型（支配者）なら説教（不満をぶつける）する。自分に虚栄心がある時は、逆パターンです。
劣等感、虚栄心から生まれる感情は、悲観、フラストレーション、イライラ、我慢、圧迫感、落胆、疑念、心配、自責、挫折感、怒り、復讐心、憎しみ、激怒、嫉妬、不安（身の危険）、罪の意識、無価値、恐怖、悲嘆、憂鬱、絶望、無能などネガティブなものです。ネガティブな感情をベースとして思考を働かせます。新しいアイデアが降りて来ても、ネガティブな反応（想像）しかできません。
劣等感と虚栄心のコンプレックスを埋めるために、自分の価値を上げるため（理想の自分になる為）に色々な財産を求めます。物質的な物であったり、社会的な地位や名誉、権力、資格、学歴、人気、性格（善人、悪人）、聖者、覚者など、いくら得たところで一時的な喜びは得てもコンプレックスは消えません。物質的な物で自分の価値を上げようとするのが幻影（マーヤ）、感情に基づき人格の価値を上げようとするのが自己幻惑（グラマー）、限定された法則、観念（考え）だけを信じるのが錯覚（イリュージョン）といい、低位マインドは、これらに縛り付けます。
コンプレックスには、「恥」という感情もついて、「恥」の感情がコンプレックスを隠します。「恥をかきたくない」という恐れ、恥かをかくと「罪」がついて罪人となり刑（実在しない刑）を背負います。恐れ、恥じ、コンプレックス、責任のエネルギーを使った低位マインドのトリックです。
低位マインドのトリックは、人生の学びとして起こる自然なことなのです。低位マインドによって不調和、偽の愛（条件付き）を学びます。
裁判官の誕生～罪悪感
自分の内にいる裁判官は、幼少期に欲求に基づいて何かの行動をした時に親に否定的な言葉「あなたはダメな子」と言われた。学校の成績や運動能力、容姿など誰かと比較されて「できの悪い子」などと言われた経験があると、その言葉や態度が裁判官の種となり「ダメだ、悪い子だ」と頭の中で繰り返し唱え、罪を背負わす裁判官が育ち、その頭の中の言葉を聞く従者「悪い子、罪人」が育ちます。生命（無条件の愛）よりも所有物の量で自分の価値を決める条件付きの愛、愛という名の暴力の世界を作ります。
宇宙生命エネルギーは成長の自然エネルギーです。
自然法則では、「失敗の中に成功（改善策）」「成功の中に失敗（改善策）」を観て次へと進み成長します。それに対して低位マインドは「失敗の中に失敗（終）」「成功の中に成功（終）」を観て完結するので、同じことの繰り返しもしくは、下降の道を進みます。
宇宙法則の成長にともなう感情は、喜び、智、溢れる活力、自由、愛、感謝、情熱、興奮、没頭、幸福感、ポジティブな期待、信念、楽観、希望、満足などです。宇宙法則の中では、賢者と魔法使いの関係になっています。
霊性向上は自然体に戻ること。